屋号『山只』。寛政六年(1794)、初代藤兵衛が、分家し『何も無いところから生み出す』ということを意識し、己を戒める為に付けた屋号です。文字通り初代藤兵衛は無一文でした。 『何も無いところから生み出す』とは、窯に始まり、窯道具すべてを作る事から始まります。高田の土をよく知る事、そして独創と革新が歴代藤兵衛に引き継がれてきた哲学であり『山只』ブランドの原点です。岐阜県多治見市高田の土を使いひとつひとつ手作りで制作されています。 すり鉢「JUJU mortier」 目立ての美しい曲線「波紋櫛目」が特徴の山只華陶苑のすり鉢は、七代目の加藤智也さんが9年の歳月をかけて研究と開発を重ねて作り上げられました。 波紋にすることで、すり粉木がしっかりとすり目にあたり、擂っている間に食材が上に逃げず食材が留まるため、手早く優しい力で擂ることができます。また一般的な直線のすり目の場合、右回しのほうがよく擂れるといわれていますが、波模様の曲線にすることで利き手に関係なく擂ることができます。食材への摩擦力が軽減でき、香り高く仕上げることができます。 調理ができる器として すり鉢の基本である胡麻をすってみると、空気を含んでふっくら仕上がるすりたての香り高いすり胡麻が出来上がります。 野菜とあえてそのまま食卓へ。シンプルな胡麻和えはで必ず作りたい定番の一品です。 ”する”だけではなく、つぶす・たたく・おろす作業も得意で、器としても万能な優れものです。 花椒や粒胡椒などのスパイスや、ショウガやニンニクなどの薬味野菜をゴリゴリとすってふりかけや中華だれ、バジルや紫蘇をすり潰してパスタソースにも大活躍。食事からスイーツまでアイデア次第で幅広く料理を楽しめます。 designer : 加藤 智也 (Tomoya Kato) 国際的な陶芸コンテスト「長三賞展」大賞 朝日陶芸展、陶芸財団展、陶芸ビエンナーレなど、数々の展覧会で受賞する気鋭アーティストとしても活躍している。高田の土を愛し「山只」藤兵衛窯七代目 を継いだ。「摺り鉢」に施される「波紋櫛目」にたどりつくまで、研究と鍛錬を重ね、8年ごしで本品を完成させた。 山只華陶苑オンラインショップはこちらから